【形態分析症例1】右上12の歯の色、光CR充填の変色の改善を希望されて来院

      2025/05/20

症例の概要

来院時37歳の女性
初診平成20年12月6日
右上12の歯の色、光CR充填の変色の改善を希望されて来院

 

診査・診断/治療方針

診査・診断

治療方針

上顎左右12の歯冠形態が非対称

左右1の歯肉の頂点の位置が非対称

上顎1・1の歯軸が非対称

歯冠修復処置

同名歯の歯肉レベルが非対称

不良修復物による歯肉退縮

光CR充填の変色 形態不良

光CR充填処置

根尖病変、歯内療法の不備

根管治療

 

治療内容

根管治療

左上12の根管治療を行いました。
根管拡大終了後ネオクリーナーとスメアクリーンで交互洗浄を行いペーパーポイントでアピカルシートを確認しながら根管内の乾燥を行いAH26を使用して側方加圧法にて根充しています。

 

光CR充填

右上1の近心および遠心に光CR充填処置を行いました。
このケースにおいてはヘレウスクルツァー社のビーナスで充填を行い、ホワイトポイントやストリップスを用いて形態修正を行いCR専用のシリコーンポイントのプレシャイン、ダイヤシャインにて研磨を行いました。

 

プロビジョナルレストレーション

左上12を光CR充填で形態を整えたのち、プロビジョナルレストレーションを作成し左右12の歯冠形態@および歯肉レベルがシンメトリーになるのを目標に形態を調整しました。
また、周囲の天然歯の透明感が強いことからファイバーポスト、オールセラミックの材料を選択しました。

 

プレパレーション

プロビジョナルレストレーションにて歯冠の形態と歯肉の形態を調整後、歯肉の炎症がないことを確認して最終形成を行い印象を行いました。
マージンの位置設定としましてはカントゥアの調整のために歯肉縁下1ミリ程度の位置に設定させていただきました。
そして4-0の絹糸をマージン下に挿入しなるべくスキャロップが相似形になるように形成し0番の糸を歯肉溝に半分はいるようにして歯肉アッパイを行いました。 印象剤はインプリント2のライトボディとヘビーボディを使用しました。

 

ファイナルレストレーション

試適時に形態と色調の確認を行いました。
今回は技工士の方に@この部分のサブジンジバルカントゥアをもう少し張らしてもらうようにお願いしました。
色調に関しては通常このように@3本並びのシェードガイド@の写真をおくって色を出していただいています。

 

試適

左のレントゲン写真、口腔内写真が初診時、右が最終補綴物装着時のものです。
このケースでは、ある程度歯周組織と調和した修復物を作製することができ、患者さんの満足を得ることができました。

 


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