歯を抜けたままにすることで起こりうる問題とは?
2024/07/10
歯を抜けたままにすることで起こりうる問題について
鹿児島の歯医者「ながやまデンタルクリニック」の歯科衛生士です。
永久歯は親知らず4本を含めて全部で32本あります。虫歯や歯周病、外傷などで歯を失った場合は咬み合わせを修復する必要がありますが、特に問題もないからといって歯を抜けたままの状態で放置している方もいるのではないでしょうか?
しかし、歯は1本でも抜けたままにしておくと、お口全体のバランスが崩れて様々な問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。今回のブログでは、歯を抜けたままにすることで起こりうる問題についてお話したいと思います。
歯を抜けたまま放置することによって、下記のような問題が起こる可能性があります。
【①歯並び・咬み合わせが悪化する】
歯は隣接する歯や対向歯がきちんと生え揃っていることによってバランスを保っています。1本でも抜けたままで放置してしまうと、その部分に周囲の歯が移動したり、倒れこんだりするため、少しずつ歯並びや咬み合わせが悪化してしまいます。歯がない状態が長ければ長いほど、バランスも大きく崩れるため、治療も大掛かりになってしまう可能性が高くなります。
【②周囲の健康な歯も悪くなる】
歯を失ってしまうと咀嚼効率が低下し、噛める歯の使用頻度が高くなります。長期間、歯のない状態が続くと、周囲の歯への負担が大きくなるため、健康な歯にも悪影響が及び、将来的な喪失リスクが高くなります。
【③顎関節症リスクが高まる】
歯を1本でも失うと、噛める部分だけで噛むようになるため、左右の筋肉のバランスが乱れます。さらに咬み合わせなども悪化するため、顎関節に大きな負担がかかり、顎関節症を引き起こしやすくなります。
【④骨量が減少する】
歯を失った部分は咀嚼時の刺激が顎骨に伝わらなくなるため、時間の経過と共に骨量が減少していきます。インプラント治療を行おうとした際に骨量が十分にない場合は、骨量を増やす手術を併用したり、最悪の場合はインプラント治療ができなくなることもあります。
【⑤見た目の問題】
前歯を失った場合はお口を開けた際に目立つため、見た目が悪くなります。また、比較的目立たない奥歯の歯を失った場合でも前歯の使用頻度が高くなることによって、前歯が前方に出てしまうなど、将来的に見た目が悪くなる可能性があります。さらにどちらか一方の歯で噛むことが多くなると、筋肉のバランスが乱れるため、顔の片側だけしわやたるみができる場合があります。
上記のように、歯は1本でも失ったまま放置していると、見た目はもちろん、様々な問題を引き起こす可能性があります。ブリッジや入れ歯、インプラントなど、自分に適した治療法を選択し、できるだけ早めに咬み合わせを回復することをおすすめいたします。
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