口臭が強いのは病気のせい?

      2024/07/10

2016年に日本歯科医師会は、全国の10代から20代の男女1万人を対象にした歯科医療に関する意識調査をおこないました。その調査によると、歯や口の悩みとして《口臭》と答えた人は27.1%にのぼり、現代人の4人に1人は口臭の悩みを持っていることが分かりました。

一方で口臭が気になっても歯科医院を受診する人はたった9.4%、つまり口臭を訴えて歯科医院へ行く人は1割未満に過ぎないことも、同調査では明らかとなっています。

そこで今回は口臭とはどのようなものか、その原因などについても詳しく触れながら、口臭における予防歯科の重要性についてお伝えしていきたいと思います!

 

どんな人にも口臭はある!?《生理的口臭》

冒頭の調査では、実に8割もの人が「自分の口臭が気になった経験がある」と答えています。つまり誰しも一度は「今日はちょっと口がクサイかも」と感じたことがあるということです。では反対に、口の中が全くの《無臭》という人はいったいどのぐらいいるのでしょうか。実は私たちの吐く息は大なり小なりニオイをもっており、この世に口臭が全くない人は存在しません。このような誰しもが自然と発してしまう口臭を《生理的口臭》と呼んでいます。

口臭の原因については後に詳しく述べますが、多くは口の中の細菌によって発生するガスがニオイの元となっています。しかし、口の中には天然のクリーニング剤ともよべる《唾液》が存在し、普段はその唾液がニオイ物質をきれいに洗い流しているのです。ただ、その唾液も1日の中で常に一定の量が分泌されているわけではなく、口臭もまたその唾液の量に応じて変化します。例えば1日の口臭レベルの変化を見てみると「起床時」の口臭が1日の中でも最も強いです。これは就寝中に唾液の量が激減することによるものと考えられます。同様に空腹時にも唾液が減るため口臭レベルがあがり、食事によって唾液が増えると口臭レベルも減少していきます。このように口臭は唾液が多いときには減り、唾液が少ないときほど強くなる傾向があります。またこのような唾液と口臭のサイクルは、その日の体調や疲労、ストレス、女性の場合はホルモンバランスによっても変化します。

1日の口臭予防は〔朝食〕から始まる!

生理的口臭は1日を通して強くなったり弱くなったりを繰り返しますが、歯磨きや食事、水分補給を規則正しくおこなうことで、口臭を予防することができます。中でも特に重要になるのが朝食です。朝食を抜いてしまうと起床時の口臭は昼食時まで弱まることがありません。朝の食事は1日の唾液分泌を正常に保つうえでとても大切な要素なのです。忙しい朝でも簡単なものでよいのできちんと朝食を摂ることが口臭予防には有効といえるでしょう。

次回も口臭について詳しくお話していきます。

鹿児島市で歯科をお探しの方は、ぜひながやまデンタルクリニックまでどうぞ

 

                     歯科衛生士 北野



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