歯の機能を再考しよう!
2024/07/10
ヒトの歯は、噛み切る事(剪断)、噛み砕くこと(粉砕)、磨り潰すこと(臼磨)の働きを担っています。
歯の形は存在する部位や機能によって異なり、切歯・犬歯・小臼歯・大臼歯の4つの種歯に区別されます。
これを異形歯性といいます。長い進化の中で、この異形歯性を獲得したことはヒトの機能に適する形態や大きさに都合よく分化したことを意味します。
歯は、進化に伴って形態や構造を進化させるが、その速度は他の器官と比較して緩やかでしかも規則的です。
発育は顎骨の内部で起こり、萌出前には完了することから、発生過程中に外界からの影響をほとんど受けません。
なので、遺伝子の影響を強く受け、環境に対して独立性を保っています。日本人では第三大臼歯は上下顎ともに最も退化傾向が強く、
将来消失するであろうと考えられていますが、すべての第三大臼歯の萌出率が1%になるのは8500年後に、
10000年後には完全に消失するであろうと言われています。
ヒトの歯は、生命維持のために咀嚼機能を担っている大切な器官であり、人類の長い年月の中でも大きな変化を示さないことがわかります。
ヒトの顔貌にもそれぞれ特長があるように、各歯の形態や大きさにも個人差があります。
上顎中切歯100歯を観察したところ、大きさ、歯冠幅径比、色調などの特長には相当な差異がみられ、
術者が理想的とする形態や大きさを付与する前歯審美修復では、本当に咀嚼は回復しているのでしょうか?
天然歯を模倣して咬合面形態や歯冠形態を型作っても形態だけの模倣であり、咀嚼機能までは模倣できるとは限りません。
的確な補綴歯科治療によって咬合接触を回復させることで、咀嚼機能が回復するのです。
《 POINT 》ヒトの歯は、ヒトの咀嚼に適する歯種と排列順序に進化している!
ヒトの咀嚼に適した進化とは、歯の種類(歯種)とその排列順序で、その形態や大きさには著しく個人差はあるが、
切歯・犬歯・小臼歯・大臼歯の4つの歯種に区別され、その排列順序も中切歯・側切歯・犬歯・第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯・第二大臼歯です。
そして、咀嚼時に各歯がそれぞれ咬合する事で、その機能が発揮されます。
参考文献:咬合の謎を解く! 著・中村健太郎
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