口腔ケアの実際⑨

      2024/07/10

高齢者口腔ケアの3つの目的

こんにちは。ながやまデンタルクリニック日記投稿斑です。

今日も前回に引き続きSNSでも話題になっている口腔ケアについてお話したいと思います。

まず高齢者の口腔ケアの主な3つの目的についてです。

1、「誤嚥性肺炎」

2、「口腔の乾燥」

3、「口腔機能の低下」

の防止が主目的と言えると思います。

  1. 誤嚥性肺炎の防止について

誤嚥性肺炎とは、口腔内の唾液や細菌が誤って気道に入り込むことで起きる肺炎です。この予防として口腔衛生管理にて口腔と咽頭部の細菌の数を減少させるとともに、口腔機能管理によって口や舌の機能向上を促し結果咀嚼と嚥下の機能低下を防止して誤嚥を防ぎます。

2、「口腔の乾燥」の防止について

口腔機能の低下や飲まれているお薬に副作用があると、唾液の分泌量が減少して口腔内が乾燥します。その結果唾液の抗菌作用や洗浄作用が低下し、口腔内が不潔となり感染しやすくなります。そこで唾液の分泌を促進するために、口腔機能訓練(舌体操・嚥下体操)やマッサ-ジ(唾液腺・口腔粘膜)などさまざまなメニューを組み合わせた口腔ケアが必要になります。

  1. 口腔機能の低下の防止について

「口腔機能低下」 とは、加齢により口腔内の「感覚」「咀嚼」「嚥下」「唾液分泌」等の機能が少しずつ低下してくる症状です。この機能低下は全身に波及してくることも広く知られています。これに対しても前述の口腔衛生状態を良好にすることと機能訓練が大切になります。

 

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