タバコ(喫煙)が歯周病リスクを高める原因とは?
2024/07/10
タバコ(喫煙)が歯周病リスクを高める原因について
鹿児島の歯医者「ながやまデンタルクリニック」の歯科衛生士です。
歯周病のリスクを高める原因は様々あり、タバコ(喫煙)はその内の一つです。タバコにはニコチン・一酸化炭素・タールなどを代表する有害物質が多く含まれているため、全身やお口の健康に悪影響を及ぼします。特に広く認知されているタバコの健康被害はがんや呼吸器系の疾患などですが、歯周病についても喫煙者は非喫煙者に比べて約4倍歯周病になりやすいというデータがあります。
今回のブログでは、タバコ(喫煙)が歯周病リスクを高める原因についてお話したいと思います。
一酸化炭素による酸素・栄養供給の減少
タバコを吸うと一酸化炭素が発生します。各組織や細胞へ酸素を運ぶ役割のある血液中のヘモグロビンは一酸化炭素と結びつく性質があるため、タバコを吸うと組織に十分な酸素や栄養が供給されなくなってしまいます。結果、歯肉の抵抗力が低下し、歯周病リスクを高めてしまいます。
ニコチンによる血流の低下
ニコチンは血管を収縮する作用があります。血管の収縮によって血流が低下すると、歯肉に栄養や酸素が行き渡らないため、抵抗力が低下して歯周病になりやすくなります。さらに、血流が低下することによって歯肉の炎症や出血が抑制されるため、歯周病の発見が遅れ、進行する可能性が高くなります。
白血球の働きが抑制される
白血球は体内に侵入した細菌を退治する働きがあります。タバコを吸うと、白血球の働きが抑制されるため、歯周病菌に対する抵抗力が低下して細菌が繁殖し、歯周病になりやすくなります。
細胞の回復力が低下する
タバコは歯肉表面にある上皮細胞や傷を修復する繊維芽細胞の働き・増殖を阻害します。歯周病の炎症などで傷ついた歯周組織の治癒を妨げてしまいます。
唾液の自浄作用・殺菌効果が低下する
唾液には歯やお口の汚れを洗い流す自浄作用や殺菌効果があります。タバコに含まれるニコチンが交感神経を刺激することによって、唾液の分泌量が低下し、さらに唾液の粘性も高くなるため、自浄作用や殺菌効果が低下して歯周病リスクを高めてしまいます。
歯垢・歯石が蓄積しやすくなる
タバコに含まれるタールは粘性が高く、歯周病の原因となる歯垢や歯石が歯面などに付着・蓄積しやすくなるため、歯周病リスクが高くなります。
上記のようにタバコ(喫煙)は全身の健康だけでなく歯やお口の健康にも悪影響を与えます。歯周病は現在、成人が歯を失う一番の原因となっています。少しでも多く健康な歯を維持するためにも毎日のケアはもちろん、タバコを吸われる方は禁煙をおすすめいたします。
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